メタラーまとんがハイソにやらかすようです

東大理系修士卒JTBCエンジニアのハイソサイエティ(上流階級)な日常

【東大受験シリーズ2】受からい!

ども!まとんです。

良い歳したオッサンが東大受験を振り返るシリーズ、続けるよー!!

第二話 - 高2秋、取らぬ狸の皮を数える戦士たち

高2夏の修学旅行を経て、僕は志望校を東大一本に絞った。

それまでは漠然と高校授業の勉強をしていたが、目標が定まったことで、ゴールと、そこに至るまでのプロセス、自分に何が足りないかを分析するようになった。

 

そして、同じようなことを考える戦士たちが約10名。

学年のほぼ全員が医学部を志望する中にあって、わざわざ東京に出て東大を志望する我々は、特異な目で見られていた。

 

だが、そこは全員が図太い神経を持っている我々である。

「俺は東大を目指しているんだ!」という謎の自負と、根拠の無い自信声の大きさが戦士たちの特徴だった。

 

ドラゴン桜を読んで、東大合格をイメージする

東大を目指す僕にとって、ドラゴン桜は最高の参考書だった。

まず、精神面。

「とにかく東大に行け!他に何も考えるな!」という真っすぐなモチベーションを作ってくれた。

そして、現実的な試験対策。

ドラゴン桜では、入試の合格点から逆算して、各科目で何点を取ればよいのかを教えてくれる。

つまり、ゴールから逆算して、何をやればいいのかを明確に示してくれた。

世の中に大学はたくさんあれど、東大受験ほど対策がされているところは珍しい。

 

東大入試の配分について

さて、では東大入試について知らない人のために、点数配分について解説する。

僕は典型的な理系だったし、ドラゴン桜の影響もあって、理科一類を志望した。

僕が選択した科目を下記に記す。

※僕が受験した年度のものなので、近年は出題形式が変わっている可能性があります。ご了承ください。

センター試験:900満点→110点に圧縮
  • 国語(現代文、古文、漢文)
  • 英語(リスニング含む)
  • 数I
  • 数II
  • 物理
  • 化学
  • 政治経済

大受験は総合力を求められるので、国語も社会もバッチリある。

最大の特徴として、センターの点数は900点満点が110点に圧縮される。

なので、足切りの約730点を超えておけば、あとはセンターの結果はあまり差が開かない。

(とはいえ、+1.1点の僅差で合格した僕が振り返ると、センター試験で英語の6点問題を2つ間違えていたら、僕の人生は変わっていたのだなぁ)

二次試験:440点満点
  • 国語80点(現代文40点、古文20点、漢文20点)
  • 英語120点(内リスニング30点)
  • 数学120点(20点の大問が6つ)
  • 理科120点(物理60点、化学60点。それぞれ、20点の大問が3つずつ)

合格点は、だいたい50%(220点)。

これが東大の理科一類の点数配分である。

この中から、なりふり構わず、死に物狂いで220点をもぎ取っていくのが、僕のような底辺受験生のスタンスだ。

(なお、都会の超進学校の連中は、平気で350点とか取って合格しているという現実を知るのは、入学してからであった)

 

取らぬ狸の皮算用→「受からい!」

ゴールを明確にした戦士たちは、「自分は何点取って合格するかのプラン」を話すようになった。

昼休みや放課後、教室の黒板に自分の予想点数を書いて、「俺は英語で80点とる!!」などと宣言し始める。

なんとも恥ずかしい光景である。

医学部受験のみんなは、もくもくと勉強しているというのに。

 

高2秋の僕達の会話はこんな感じだ。

「俺はぁ!理科が得意だからぁ!物理40、化学40取るぅ!英語は70!国語は苦手だけど40取るぅ!数学は30とるぅ!すると合計は・・・220点!あ、受からい!!(受かるじゃん!の方言)」

 

取らぬ狸の皮を数えて、過去問を解いてもいないのに妄想をして、自分を鼓舞した。

(この後、高3の夏の東大模試で現実を知って打ちのめされることになるのだが、それは後に語ろう。)

 

東大数学で何完プランを想定するか

大受験で最も点数差が開くのは、おそらく数学だと思う。

東大数学はシンプルで、20点の問題が6つ。

1つの問題を完璧に解答できると20点である。これを「1完」と呼ぶ。

1完の場合は、残りの5問から部分点をかき集めて、だいたい30点/120点となる。

数学に得意なヤツは、「3完」プランを立てる。

すると70~80点となる。

合格点220点の中で、数学だけで80点も取れれば、めちゃくちゃリードが取れる。

数学が満点120点なら、仮に英語が0点でも、国語と理科が半分取れれば受かる。

(会社に入ったらそんな同期がいた。ハハハ、バケモノか。ウケる〜)

それだけ、数学で「1完」することの影響力は大きい。

 

僕は1完プランを立てた

ドラゴン桜の影響でもありますが、僕は1完プラン=数学で30点のプランを立てた。

1完ということは、6問の中から1問しかまともに解けない、ということである。

かなり弱気の選択だ。

だが、結果的にこれは正しかった。

 

 

東大数学は毎年、簡単な問題が1問、難問が4問、超難問が1問、といった配分で出題される(ばらつきあり)。

僕は簡単な問題だけになんとか食らいついて倒す、という想定をした。

なぜなら、難問なんて解けるわけが無いと思った。

問題が難しすぎる。センスが無いと解けない。

過去問をちょろっとやってみて、解答を読んでも理解できない。こんな解答が試験時間中に閃く自信が全くない。

(ちなみに、合格したときの僕の結果は0完だった。もう許して!)

 

僕は早い段階から東大数学に打ちのめされてしまった。

そして、数学30点/120点というディスアドバンテージを埋めるため、他の教科で穴埋めをすることにした。(国語40/80、英語70/120、物理40/60、化学40/60)

 

受からい!

高2秋は、とにかく「合格するイメージ」を立てて、取らぬ狸の皮を数えて、受からい!!と鼓舞し続けて、勉強した。

結局、勉強するしかない。ひたすら勉強した。

あとは、やるだけだ・・・。

 

つづく

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