ども!まとんです。
この記事では「家やマンションを買うべきか否か?」という、20代後半~30代にとって重要なテーマについて、ファイナンシャルプランナー2級の僕の考えを語ります。
- 考え方は人それぞれ
- 家は買うべきではない
- 人生の、どのフェーズを重視するか
- 家族構成にあわせてフレキシブルに引っ越すのがよい
- 「資産を持てるから」という発想、ちゃんと考えてる?
- 固定資産よりも、投資資産で運用した方が良い
- まとめ
考え方は人それぞれ
まず最初に言っておきますが、この記事は僕個人の考えです。
考え方は人によってそれぞれなので、どれが一番良いとか、悪いとか、そういった話ではありません。
人によって条件(収入、家族構成、実家を貰えるかどうか、など)も違いますし、正解は無いと思います。
ご承知おきください。
家は買うべきではない
結論から言うと、僕は家は買うべきではないと思っています。
モデルケースとして、こんな人を想定しています。
- 東京近郊の日本企業に勤めるサラリーマン家庭
- 20代~30代
- 結婚している/する予定がある
- 子供がいる/作る予定がある
- 実家はあまり裕福ではない
人生の、どのフェーズを重視するか
人生100年・ライフシフトの令和の時代に、こんな昭和的なことを言いたくはないのですが(参考:「まんがでわかる LIFE SHIFT」活字が苦手な嫁でも読めるライフシフト!感想! - メタラーまとんがハイソにやらかすようです、)
あえて人生を二つに分類すると、
65歳以下の現役フェーズと、65歳以降の老後フェーズに分けられます。
65歳を基準とした理由は、フラット35の住宅ローンは65歳までに完済するプランで組まれることが多いからです。
現役フェーズを重視するなら家を買うべきではない
モデルケースの家庭が現役フェーズに家を買う場合、現実的に購入できるのは「都心への通勤に1時間以上かかる家」になります。
「都心の駅近マンション」なんて買えないでしょう。
買えるとしたら、本人の収入によらないサポートがある場合(実家からの援助など)だと思いますが、この記事では想定外です。
若い頃の時間の貴重さ
僕は、若い頃の時間はとても大事だと思っています。
毎日通勤に往復2時間以上を費やすのは、避けるべきです。
若い頃の時間は、1分1秒でも、仕事をして経験を積む、勉強して技術を身に着ける、家族との時間を増やすことに優先して使うべきと考えます。
これらの時間は、歳をとってからでは取り返しがつかないものばかりです。
1秒あたりの仕事・勉強・家族の価値は、若い頃の方が遥かに高いです。
この大事な時間を、老後の備えのために通勤時間として犠牲にするのはナンセンスです。
仮に、若い頃の貴重な時間を失ってでも「老後に家があるという安心感を得る」ことの方が価値があると考える人は、家を買うべきだと思います。
家族構成にあわせてフレキシブルに引っ越すのがよい
次に、持ち家とアパートの比較をします。
まず、モデルケースの家庭では、家に住む家族の人数が変化します。
独身で1人→結婚して2人→子供が産まれて3人→二人目の子供が産まれて4人
→子供が大学で家を出て3人→二人目の子供も家を出て2人→夫婦の片方が亡くなって1人
このような家族構成の変化は、昭和でも平成でも令和でも、大差無いと思います。
最大の家族人数に併せて家を買うと、無駄に広い家になる
例えば4人を前提に家を買うとすると、子供部屋も確保するため、3LDKでしょうか。
子供が家を出た後、夫婦で何十年も過ごすわけですが、その間も3LDKの家を所有するのはもったいないです。
また、子供を何人作るかは未知数なので、子供部屋の数を決めるのは難しいです。
僕が考える引っ越しプラン
僕は今、夫婦+幼児1人なので、1LDKの家で十分です。
子供が増えたり、大きくなったりしたら子供部屋が欲しいので、子供の人数や学校に併せて引っ越しをします。
その後、子供が片付いたら、また夫婦二人で好きな土地に二人で暮らせる狭い家に引っ越します。
(理想的には、シンガポールに移住して、ブログ収入を得ながらハイソな生活を送りたいと思っています)
引っ越し費用はかかりますが、夫婦二人で3LDKの家を持て余すよりは、トータルで見たコストは安く済みますし、アパートなので比較的都心に近いところに住めるでしょう。通勤時間は短く済みます。
不確定要素が多い
あえて言うまでもないですが、日本企業では転勤のリスクがあります。
また、近年は企業自体が買収されることも稀ではありません。
同じ会社・同じ職場で働き続けることは実質不可能でしょう。
つまり、若い頃に買った家に老後まで住み続けられる家庭は少ないでしょう。
家を買うのであれば、将来的に売却・貸出する前提で買う必要があります。
「資産を持てるから」という発想、ちゃんと考えてる?
「アパートの家賃はドブに捨てることになるけど、家を買えば、家賃が資産になる!」という考え方を、よく聞きます。
直感的には、正しいことだと思います。
ただ、それ、ちゃんと考えていますか?不動産屋の言いなりになっていません?
住居の資産価値は減る
土地の価値は減りませんが、住居部分の価値は年々減ります。
東京都の経年減価補正率表によると、木造では10年で50%に、20年で20%に価値が減ります。
不動産登記における評価額のない建物の課税標準について:東京法務局
これは法律上の価値ですが、不動産的にも、「令和20年に、平成で人気だった地域の築20年の家」にどれほどの価値があるか、ちゃんと考えたほうが良いです。
子供たちの負債となるリスク
最近では、昭和に建てられた空き家の問題が顕在化しています。
子供たちが親の家を相続することになってしまい、相続税が払えなくて相続放棄したり、取り壊す費用が払えず、空き家となってしまうケースです。
自分たちのエゴで買った家が、将来的に子供たちの負債となるリスクがあることも、ちゃんと考えるべきです。
固定資産税などの見えないコストも無視できない
さらに、不動産を所有することで、固定資産税がかかります。
東京都のマンションの例では、毎年10~18万円程度の固定資産税を支払い続けることになります。
マンションの固定資産税っていくら払うの?築年数ごとに計算してみた
この他にも、一戸建てであれば庭の手入れや家の修理などにかかるコスト、マンションであれば管理費用などのコストもかかります。
これらの見えないコストは、賃貸アパートであれば管理会社や大家さんが全て対応しています。コストは家賃だけで済むので、シンプルです。
住宅ローンの利子もドブに捨てている
昨今は様々な節税の仕組み(住宅ローン控除)があるとはいえ、住宅ローンを組むのであれば、利子がかかります。
利子の分は資産にならないので、ドブに捨てているのと同じです。
金融機関は、利子で儲けるために積極的にローンを組ませようとします。
家を買う=住宅ローンを組むとは、不動産屋と金融機関を儲けさせる仕組みだということを忘れないでください。
固定資産よりも、投資資産で運用した方が良い
資産の種類はたくさんあります。
昭和に固定資産が良しとされていたのは、「お金はインフレして価値が下がる。固定資産は下がらない!」という神話があったからです。
そんな神話は、平成の30年間かけて、とっくに終わっているのは明らかです。
家と、投資と、貯金の比較
具体的な話をします。
今、家賃10万円払っているとします。
この人が、家を買うと毎月のローン返済額などモロモロが15万円になるとします。
パターンA:家を買って15万円を返済する
パターンB:家を買わずに、家賃10万円を払い続けて、5万円で投資する
パターンC:家を買わずに、家賃10万円を払い続けて、5万円を銀行に残しておく
僕は、B>C>Aの順で良いと思っています。
Bは、投資した分は全て自分の資産として残ることがメリットです。
リスクは、投資に失敗した場合に資産が減ることです(後述する積み立てNISAを使えば、失敗するリスクは最小限にできます)。
Cでは、資産が必ず将来に残ることがメリットです。
リスクはインフレで円の価値が下がることがありますが、これから日本がインフレ経済に戻るとも思えないし、なったら外貨に換えるなどの選択肢もあります。
35年後の資産は?
フラット35の住宅ローンを払い切った後、どうなるか。
パターンA:築35年の、平成で人気だった地域の家が残る
パターンB:2100万の投資資産が残る(運用が±0%の場合)
パターンC:2100万の貯金が残る
どれが嬉しいか、自分で決めましょう。
ちゃんと貯金できる理性があるなら、貯金した方がまだマシ
パターンCでは、自分がいつでも引き出せる通帳にお金が貯まることになります。
「通帳にお金があると、つい使っちゃう☆」ような理性が無い人は、Cには向かないですね。
そういう人は、「強制的に毎月お金を払い続ける」という、不動産会社と金融機関にコントロールされるパターンAが良いでしょう。が、その意味をちゃんと考えてください。
まとめ
- 僕は家を買うべきではないと思う
- 老後より現役フェーズを重視するなら、仕事・勉強・家族との時間を優先するべき。通勤時間はもったいない
- 夫婦二人で広い家に住むのはもったいない。家族構成に併せてフレキシブル引っ越した方が無駄が少ない
- アパートは家賃をドブに捨てるけど、持ち家も固定資産や利子をドブに捨てるし、家の資産価値は下がる。子供に空き家の負債を残すリスクもある
- 家で資産形成するよりも、投資で資産運用した方がいいし、理性があるなら貯金した方がまだマシ
初心者が投資を始めるなら、積み立てNISAがオススメです!
僕も去年の12月から始めたので、皆さんも参考にしてみてください。
積み立てNISAの仕組み
どれくらい儲かるのか試算
僕の運用実績
以上、メタラーまとんでした。
ではでは。