メタラーまとんがハイソにやらかすようです

東大理系修士卒JTBCエンジニアのハイソサイエティ(上流階級)な日常

まとまったお金を投資に回すのは意外に難しいという話

ども!投資ブロガーのまとんです。

投資ブロガーを自称していますが、「300万円を1年半で302万円にした」というなさけない成績を持っています。

highso.hatenablog.com

この記事では、数百万単位のまとまった現金があって、「よし!投資に回そう!」と思っても、一気に投資に回すのは意外と難しいよ、という話をします。

結論は「毎月コツコツ投資するのがいいよ」です。

まとまったお金を持ち始めるアラサー達

まわりのアラサー友人たちを見ると、修士で社会に出て5年ほどたち、数百万のまとまったお金を持ち始めている印象があります。

特に去年は自粛生活だったこともあり、お金を使う場面が無く、むしろ補助金などのおかげで、お金が増えた人が多いのではないでしょうか。

 

お金の使い道というのは、主に3つです。

(1)使う (2)貯める (3)増やす

コロナで(1)使うの用途が減った結果、(2)貯める(3)増やす、を考える人が増えていると感じています。

 

実際に、コロナになってから投資関係の本の売れ行きが増加しているそうです。

以下の記事によると、お金・投資関連本の20代の売り上げが、前年比2.3倍に増加したとか。

news.yahoo.co.jp

おそらく、年代別に考えると、20代は特にお金の使い道が無いのだと思います。

30代以降のお金の使い道は、住宅ローンや、子供の教育費など、固定費がメインになっていきます。

一方、20代のお金の使い道は、旅行や交際費や趣味などの変動費がメインで、コロナで使用方法が絶たれました。

かくいう僕も、コロナ前は毎週のように友人宅に遊びにいってボードゲームやカードゲームで遊んでいましたが、その支出がごっそり無くなりました。

こういった事情もあって、まとまったお金を持ち始めるアラサーが増えている印象を受けます。

 

また、コロナが関係なくとも、親戚が亡くなられてまとまったお金を相続したり、両親から暦年贈与でお金を受け取っていたり、普通に貯金が好きでお金が溜まっている人がいると思います。

投資に回すとどれくらい増える?

お金は、現金のまま銀行に預けておいても、全くと言っていいほど増えません。

どれくらい増えないかと言うと、こんな感じです。

・大手銀行の普通預金:年利0.001%=100万円預けて年10円

・ネット銀行(楽天銀行)の普通預金:年利0.02%=100万円預けて年200円

昭和の時代には、定期預金(一定期間引き出せないことを条件に高金利とする預金)などの様々な金融商品を銀行が提供していたようですが、現代では定期預金でも金利はほぼ変わりません。

たまに、親世代から「定期預金を積み立てるのがよい」などとアドバイスを受けている人を見受けますが、メリットが無いので、無意味だと考えた方が良いです。

現代では、現金のままノーリスクで増やすことは不可能と言ってよいでしょう。

(現金のままでも、ドル円価値の変動で円の価値は変動しますから、リスクが無いとは言えません)

 

となると、金融資産を購入する、いわゆる「投資する」という発想になります。

金融資産とは、株や外貨、投資信託、仮想通貨などのことで、毎日価格が変動するものです。

金融資産を広義に捉えると、マンションや車などの中古市場で売れるものや、保険商品(学資保険、解約返戻金のある生命保険、満期保険金のある健康保険など)も含みます。

金融資産は、うまくいかないと資産が目減りする(元本割れ)するリスクがある一方で、銀行の金利と比べて、大きなリターンを得られる可能性もあります。金融資産はギャンブルです。

 

比較的リスクが低くて人気の金融資産は、投資信託だと思います。

投資信託は、様々な意見がありますが、年利5%を目標として運用している人が多いと思います。

100万円を投資して、年5万円が増える計算です。銀行の普通預金「年10円」と比べると、ずいぶん高額です。

 

これでどれくらい増えるかというと、僕は2018年12月から、つみたてNISAという節税の仕組みを使って、毎月約3万円分の投資信託を購入しており、

「毎年+5%のパフォーマンスを維持できれば、20年間で530万円増えて、1245万の資産になる」

と試算しています。このプランは、今のところうまく推移しています。

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詳細は以下の記事に書いています。

highso.hatenablog.com

 

もちろん、投資信託もギャンブルなので、元本割れするリスクを抱えていますが、その他の金融資産と比較すると安定して利益を出してくれます。

安定しているので、多くの人が投資し、結果として運用会社の資金額が大きくなって、さらに安定する、というポジティブフィードバックが働いています。

個人的には、「とりあえず投資を始めてみたい」という人は、深いことを考えずに楽天全世界株式」あたりの投資信託を買っておけば間違いないと思います。

「現金を投資資産に変換する」という発想

まとまったお金を持っている場合、なるべく現金ではなく投資資産で持っておいた方が良いです。

例えば、投資信託は年利5%で増えるとしましょう。

500万円をもっている場合、銀行に預けておくと年+100円ですが、全額を投資信託にしておけば、年+25万円となります。

 

現金が0円になるのは不安に思うかもしれませんが、投資信託はいつでも売ることができるので、現金が要りようになれば引き出せばよいのです。

現金を、投資信託という職業にジョブチェンジさせて、ダンジョンにお金を出稼ぎに行かせるイメージです。

お金を、宿屋(銀行)で眠らせておくか、ダンジョンに行かせるか。どちらかと言えば、仕事させた方がいいでしょう。

「投資資産を買う」という表現よりは、「現金を投資資産に変換する」という発想です。変換しても自分の資産は減りません。

(ただし、買い付け手数料がかかる投資資産を買うと、買った瞬間に資産が減ってしまいます。買い付け手数料がかからない投資資産を買うことをオススメします。つみたてNISAで買える投資信託は、買い付け手数料が無料なので、素人はつみたてNISAの投資信託を買うとよいです。僕はそうしました。)

投資の王道はドルコスト平均法

では、現金を今すぐに全額投資信託にすればよいのか?というと、僕はそれはオススメしません。

投資の王道は、ドルコスト平均法です。

ドルコスト平均法とは、毎月同じ日に定額を継続して買い続ける方法です。

例えば毎月1日に3万円分の投資信託を買う、と設定して、あとはほったらかしにしておきます。

こうすると、投資信託の価格が安い月には大量に買うことができ、高い月には少量を買うことになります。

 

ドルコスト平均法が優れている理由は、長期の利益が安定することです。

例えば昨年はコロナショック相場で、世界的に株価が下落しました。

ここで、ドルコスト平均法で毎月定額を購入していた人は、最も株価が下落していたときにもバカの一つ覚えのように定額で購入していたので、その分が今では大きな利益を生んでいます。

コロナショックのような相場の変動を、逆に味方につけて、自分の利益にすることができるのがドルコスト平均法の強みです。

 

理想的には、コロナで最も下落したときに「いまだ!!」と株を大量に買うことができればボロ儲けできたのですが、人間はそんなに投資がうまくないので、たられば論になってしまいます。

しかし、ドルコスト平均にしておけば、たらればを実現できるわけですね。

 

ドルコスト平均法の反対の買い方は、一括購入です。

ある日に、「いまだ!!」と自分の判断で買う買い方です。

その日の価格が高いのか安いのか、誰にも分かりません。安ければよいですが、高い日に買ってしまうと悲惨です。

こういったリスクを排除するためには、「毎月定額を購入」のドルコスト平均をしていおくのが、無難だと思います。

まとまったお金をドルコスト平均法で変換するのは難しい

さて、500万のまとまったお金を持つアラサーを考えます。

投資でお金を増やすため、投資信託の購入を検討しています。

しかし、一括購入だとリスクが怖いので、ドルコスト平均法で現金を投資信託に変換することを考えています。

この場合、毎月何円の投資信託を買えばよいでしょうか?

 

けっこうありがちなテーマかと思います。

例えば毎月5万円の投資信託を購入する場合、500万円をすべて投資信託に変換するのに8.3年かかります。

この間、毎月の給料を受け取り、貯金も増えていきます。

例えば毎月5万円を貯金できるなら、月5万を投資に回しても現金は減らないことになります。

しかし、ダンジョンに行かずに寝ている現金は仕事をしないので、投資的にはもったいないということになります。

 

定額積み立て(ドルコスト平均法)と、一括購入で、パフォーマンスを比較してみました。

初期資金は500万、毎月給料から5万を貯金。投資信託は5%複利で計算。

積み立て(左図)は毎月5万ずつの投資信託を購入。一括購入(右図)は初年度に500万の投資信託を一括購入です。

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8年後の利益を比較すると、積み立てでは+122万、一括購入では+239万です。

一括購入の方が、資金をフル活用しているため、利益のパフォーマンスが2倍ほど優れていることが分かります。

しかし、前述したように、一括購入では「購入したときの価格が安いのか高いのか」分かりません。

投資信託を買うのであれば、左図のように、ドルコスト平均法で毎月積み立てにした方が無難だと僕は思います。

となると、まとまったお金があっても、8年間ずっと現金比率が高く、投資に回すのが難しいなと感じます。

積み立てする場合のお得な制度は?

では実際に、ドルコスト平均法投資信託を買う場合、どうやって買えばよいでしょうか。

様々な投資ブロガーやYouTuberが言っていますが、僕も同様に、まずはつみたてNISAで買うことをオススメします。

つみたてNISAとは、金融庁が主導で、「生活者が安心して投資できる」ように設計されてた節税制度です。つみたてNISAでは、金融庁によって厳選された、低リスクの商品だけを買えるようになっています。

 

つみたてNISAをオススメする具体的な理由は下記です。

(1)変な商品が無い。まともな銘柄しか買えないようになっています。まともというのは、手数料が安いという意味です。金融庁が銘柄を選定しているため、初心者をだまして儲けを得ようという悪徳投資信託は選べないようになっています。また、ネットで人気銘柄のついての情報が豊富です。とりあえず「楽天全世界株式」「eMAXIS Slim先進国株式」あたりを選べばよいと思います。

(2)税金がかからない。株などの投資の利益には20%の税金がかかりますが、つみたてNISA経由で購入した場合には売却時に税金がかかりません。例えば上図の場合、122万の利益に対して通常は24.4万円の税金が引かれますが、つみたてNISAを経由していればこの税金がタダになります。

 

同じようなメリットのある制度としてiDeCoもあります。iDeCo経由で購入した場合にも税金がかからない上に、掛け金を所得控除できるので、さらに節税メリットがあります。

 

二つの制度の特徴は以下の通りです。

・つみたてNISA:年間40万円までしか購入できない

iDeCo60歳になるまでお金を引き出しできない(老後資金目的の制度のため)

 

年間40万円までであれば、まずはつみたてNISA経由で買うのが良いです。デメリットがありません。

一方、年間40万円というのは、月額に換算すると月3.3万円です。

仮に500万円のまとまったお金があって、投資信託に変換したい場合、つみたてNISA経由だけでは12.6年かかります。

やはり、まとまったお金を投資に回すのはなかなか難しいなと感じます。

メタラーまとんの場合はどうやって投資に回したか?

僕の場合はどうやったか、紹介します。

僕も投資初心者なので、何が最適解か分からず、その時々で考えて、好手だと判断した策をとっています。

ドル建て生命保険(一括購入)

子どもが生まれたときに、ドル建て生命保険に加入しました。

これは、最初にまとまったお金を預けると、生命保険(僕が死んだときに嫁に保険金が入る)の機能に加えて、米国債で元手が運用される、というタイプの保険です。

僕が加入した2018年8月当時、米国債30年が年利3.61%という非常に高い金利であったため、「預けたお金が30年後に2倍になって帰ってくる」という好状況でした。

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引用元:マーケット情報チャート 米国債30年 : 三井住友銀行

今振り返ってみても、非常に良いタイミングで入れたなぁと思います(結果論です)。

生命保険として、数百万のまとまったお金を一括入金しました。

当時の記事はこちらです。

highso.hatenablog.com

3年縛りの年利5%投資(一括入金)

詳細は書けないのですが、2021年7月から、新しい投資を始めました。

500万を一括入金して、年利5%、3年ロックの投資です。500万円が、3年後に575万円になって戻ってきます。

この投資は、株などのように毎日価格が変動するタイプのものではなかったので、ドルコスト平均法という概念は無く、一括入金してパフォーマンスを最大化しても良いと判断しました。

当時の記事はこちらです。

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嫁と子供のNISA枠を活用(ドルコスト平均法

つみたてNISAは一人当たり年40万(月3.3万)までしかできません。

そこで、嫁のつみたてNISA枠も使って、夫婦で合計年80万のNISA枠(月6.6万)を使って投資信託を毎月購入しています。

さらに、僕と嫁は楽天カードの限度額(月5万)まで投資信託を追加購入(+1.6万)しています。

楽天カードで購入すると1%のポイントを錬金できます。夫婦で毎月10万の投資信託を購入しているので、毎月1000円分の楽天ポイントが得られて、これも投資信託の購入費用に充てています。 

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さらに、子供が生まれたので、長女のジュニアNISA枠(年80万)も使って購入額を増やしています。

ただし、ジュニアNISA枠は子供が18歳になるまで引き出せない制限があるので、全力で活用することはせず、月3万の投資信託を買っています。

(我が家の資金需要のピークは、子供が大学受験にかかる18年後なので、そこまで引き出せないというのは不安でした。)

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以上をまとめると、毎月13万円の投資信託を購入しており、そのうち9.6万円分はNISA枠(利益が非課税のお得な枠)で、楽天ポイント1000円を錬金しながら、投資しています。

まとまったお金があるなら、毎月コツコツ投資しよう

僕の場合には、運よく米国債金利が高いときにドル建て生命保険に加入できたのと、運よく500万年利5%の投資に巡り合えたので一括購入ができました。

こういったチャンスに巡り合えればよいですが、チャンスが無い場合には、地道にドルコスト平均法で変換していくのが良いと思います。

すると、まとまったお金を投資に回すのは時間がかかるし、その間のパフォーマンスが下がります。

なので、「まとまったお金ができそうなら、一気に投資に回せると思わずに、毎月コツコツ投資するのがよいよ」と僕は思います。

 

みなさんも、オススメの投資法があれば紹介してください!

以上、メタラーまとんでした。

ではでは。