ども!アラサーブロガーのまとんです。
友人が「サッカーワールドカップ並に面白い」というので、スラムダンクの映画「THE FIRST SLAM DUNK」を見てきました!
僕は中学生の頃にスラムダンク完全版を全巻読み込んでいたので、ドンピシャの世代です。
この記事は映画のネタバレを含む感想なので、まだ映画を見ていない人はご注意ください!!
来場者特典の宮城。
以下、ネタバレ感想
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宮城が主人公というのが良い
映画では宮城が主人公でした。原作では桜木が主人公でしたが、確かに山王戦にもなると5人の誰でも主人公級のストーリーがあるので、主人公交代はめちゃくちゃアリだなぁと思いました。
映画では宮城の過去を深掘りするオリジナルストーリーが追加されてました。監督・脚本ともに原作者の井上雄彦なので、「これが正史なんだな」と安心して見ることが出来ました。
最後まで見て主人公が分かった
映画を見始めたとき、最初は宮城の過去シーンから始まったので、「この過去深掘りを5人分やるのか?回想シーンだけでかなり尺を使いそうだな・・・」と思ったのですが、1時間くらい経過しても宮城の回想しかやらないので、「あ、これは宮城がメインの物語なんだ」と気が付きました。実は主人公が宮城なんだとハッキリしたのは、エンディングロールで声の出演の最初が宮城であることを見つけたときでした。前情報を全く無しで映画を見ると、こういう楽しみがあっていいですね。
回想シーンの心理描写がリアル
回想シーンは、心理描写がとてもリアルでしたね。
特に、妹が、兄が亡くなったときは悲しまないように「遠くの島で暮らしている」と教えられて信じているのに、中学生?ぐらいになるころには自然と兄が亡くなったことを受け入れているところ。それでも、周りの家族は、妹が気が付かないように毎年当たり前のように誕生日ケーキを3人分用意している。サンタクロースの存在を妹にバレないようにするように。こういう、家族の暗黙のルールって、数年程度ではハッキリ解消せずに、そのままナァナァになりがちですよね。このギクシャク感が、短いシーンですが、すごくリアルで、描かれていない数年間分の物語が想像できてしまいます。
宮城が次期キャプテンを仄めかす
宮城が次期キャプテンになることを仄めかすシーンがあったことが印象的でした。
試合の終盤で円陣を組んで気合を入れるシーンで、ゴリが「おや?」という顔をして、円陣の掛け声を宮城に譲るシーン。このシーンって原作になかった気がします。
これは、インターハイが終わって3年が引退した後、宮城がキャプテンになることを仄めかしているシーンだと思いました。
おそらく作者も、原作の山王戦を書いている最中は「インターハイ後のこと」なんて考える余裕がなかったと思います。しかし映画では、原作の結末も踏まえた演出ができるので、こういったシーンが実現できたのだろうなと思います。
バスケの動きがめちゃくちゃリアル
僕は中学に2年間だけバスケ部に入っていました。
2年間で試合で点を決めたのは、他校とのB軍の練習試合での2点だけ。弱小校なのに公式戦のベンチに入ったこともない、まさにヘタクソだったのですが、バスケの動きのリアルさについてはある程度は分かります。
この映画はバスケの動きが本当にリアルだなぁと思いました。
そもそも原作の漫画の絵がうますぎるのですが、「原作の絵」を中心に、コマの間の動作を補間した映像が、ちゃんとバスケの動きになっていてすごかった。
特に、沢北が目だけでフェイントをかけて流川を抜くシーン、めちゃくちゃカッコよかったです。原作の絵は忠実に再現しつつ、コマ間の動きを完璧に映像化してくれたなぁと思いました。
転びそうな動きでちゃんと転ぶ
例えば、「これは転びそう!」と思うようなドリブルのシーンで、ちゃんと転ぶ。体をかがめすぎたり、脚がもつれたりする演出が、やたらとリアル。体の重心表現がちゃんと絵に表れている。実写かよ。
ゴリがトラベリングするシーンも、「あ~こりゃあトラベリングとられるな」と見て分かるような映像になっている。すごい。
おそらく、動きの細かいシーンは一時的にfpsを上げて、メリハリをつけて描画しているのかと思いました。
ボールの音もリアル
また、ボールの音もリアルだなぁと思いました。
映画冒頭の沖縄のバスケコートで使っているボールは、おそらく屋外用の安いゴム製のバスケットボールです。これを屋外コートでドリブルすると、バインバインという音がするんですよね。
一方、山王戦の試合では屋内用の革製のボールを使っています。これを体育館でドリブルするとドンドンという音がします。この違いが明確に表現されていることに感動しました。
特に前者は、僕も実兄と一緒に実家の近所の公園のコートで安いボールを使ってバインバインとやっていたので、すごく懐かしく思いました。
原作好きのための映画
この映画は完全に原作好きのための映画でしたね。
山王戦に至るまでの経過とか、登場人物の紹介とか、細かいことは「お前ら原作読んでるから知ってるだろう」と割愛してくる。
実際、僕も原作を熟読していますので、無駄に解説シーンで尺を取らないでくれて助かりました。
僕はてっきり、「2022年の夏頃にスラダンのリメイク版アニメが放送されて、直前の豊玉戦まで描かれて、その続きとしてこの映画が作られた」のかと思ってしまいました。それぐらい、解説が全く無くてウケました。
ナレーションが無いタイプの映画
この映画は「ナレーション」が無いタイプの映画でした。
原作の漫画では、登場人物のセリフや心の声だけでなく、ナレーションがままありました。しかし映画では、思い切ってナレーションを一切カットしていました。
しかしそれでも、自然とナレーションが頭の中に思い浮かんでくる。「湘北 安西監督 交代を指示」「山王 堂本監督 とりかけたタイムアウトをやめる」とか。自然と頭の中に思い浮かんでくるのがすごかったです。
名言がバンバンでる
名言がバンバンでるのが、爽快すぎました。
特に山王戦の最中は、30秒に一回ぐらいの頻度で名言がでていたのでは?
「あきらめたらそこで試合終了ですよ」から始まり、「ヤマオーは俺が倒す」「この音が…オレを蘇らせる」「湘北に入ってよかった・・・」とかね。もはや堂本監督の「止めろぉ!早めに止めろぉ!」さえも名言かと思うぐらい、全てのセリフにグッときました。
特に「ドリブルこそチビの生きる道なんだよ」は、お互いチビだった僕と実兄が実家でずっと言い合っていたセリフだったので、グッときました。
社会時になった今でこそ、チビであることをデメリットに感じずに生活ができていますが、思春期だった当時は、この宮城のセリフに何度救われたことか分かりません。
もちろん僕はドリブルもへたくそで、バスケにおいては何一つ良いところは無かったのですが、「チビでも分野を選べば、生きる道がある」と思うことができただけで、精神的に救われました。結果的に大学受験のモチベーションにも繋がっています。スラムダンクというのは、僕にとってそういう漫画でした。
最大の名言をカットする英断
最大の名言の「大好きです、今度は嘘じゃないっす」は、映画では描かれなかったですね。
宮城が主人公なので桜木のロマンスを描く必要が薄かった、というのもありますが、このシーンは原作でも「なんで観客席にいた春子さんが突然ベンチにワープしてきているんだ?」と違和感があるシーンでした。無理な表現をすることなく、思い切って名言をカットしたのは、英断だなぁと思いました。
色々とスラムダンク愛を交えて語りました!
とにかくめちゃくちゃ面白かったので、スラムダンクファンの方は是非劇場へ!
以上、メタラーまとんでした。
ではでは。