メタラーまとんがハイソにやらかすようです

東大理系修士卒JTBCエンジニアのハイソサイエティ(上流階級)な日常

【読書】「コンサル一年目が学ぶこと」社会人2~3年目の後輩にオススメしたい!

ども!アラサーブロガーのまとんです。

読書の備忘録です。「コンサル一年目が学ぶこと」という本を読みました。

著者はコンサル出身で、コンサルと言っていますが、全ての業種の人間にとって参考になる良書という前情報でした。

読んでみるとたしかに、コンサル関係なく参考になる知見がまとまっていました。

 

僕のこの本に対する印象は、「社会人1年目が身に着けるべき内容が詰まっているが、おそらく仕事を始めてすぐに読んでも自分事として吸収できない。社会人を2、3年やってから読むと、自分の経験をイメージできるので、よく吸収できると思う」です。

僕は社会人6年目ですが、入社2、3年目くらいの後輩に是非オススメしたいなと思いました。

 

以下では、読んでいて「オッこれは良いな」と思った箇所をまとめます。

 

経験のない一年目の唯一の武器が、数字。それもほかでは得られない、独自に集めた数字が有効。

Discover出版「コンサル一年目が学ぶこと」大石哲之 

完全に金言でした。

一年目は、感情に訴えても説得力が無いため、自分で足で調べた数字とか、調査結果、つまりエビデンスを集めよ、ということです。

これはむしろ6年目の自分にすごく刺さりました。

一年目のときは「大学で最先端技術に触れていたアドバンテージ」があったため、ある意味感情的というか、若いセンスのようなものを武器にできた気がします。

6年目にもなると、会社に入ってから社会もガラリと変わっているので、頼りになるのはエビデンスしかありません。

最近の自分の仕事を振り返ると、自分の主張の全てにエビデンスを用意して、論理武装している気がします。

むしろエビデンスが無いことは怖くて話せない。会社を背負っているので、てきとうなことは言えない。

自分で自分を論破できない程度にエビデンスを集めるのが、社会人の基本になるなと思いました。自分でも微妙だなと思ったロジックは、上司や後輩も確実に指摘してきますからね。

 

ダイバーシティとローコンテクスト文化についての話。

しかし、これだけ多様化が進んだいま、たとえ日本人同士でも働き方や価値観を合わせることはもはや無理だ、という前提に立った方が、お互いにいいのではないでしょうか?

Discover出版「コンサル一年目が学ぶこと」大石哲之 

これはすごく正しいなと思いました。この本が執筆されたのは2014年ですが、ダイバーシティの本質をついている。

ダイバーシティって、国籍や言語の違いだけではないんですよね。同じ日本人の、同じ母国語を話す人の中でも、考え方は違う。

ここでさらに「男性は」とか「男性の若手は」とかカテゴライズする方法もありますが、いくら細分化していっても、所詮他人は他人。全く同じ価値観の人間は存在しないわけです。

なので、ここまで細分化したらよい、など考えずに、そもそもグルーピングをすべきではない。全員違うという大前提のもとで、全員が納得いくローコンテクストなルールと基準だけを掲げるほうが、よい。

 

プレゼンでの話。

相手の理解度を測るには、相手の仕草をひたすら観察することです。たとえば、相手が資料をめくるスピード。自分が1枚資料をめくって次に進もうとしたとき、まだ前のページをちらちら見ているということは、何か理解できていないことがあるということです。

Discover出版「コンサル一年目が学ぶこと」大石哲之 

プレゼン中は聞き手の反応を見るように意識していましたが、なるほど、こうやってノウハウを言語化すると良いなと思いました。

最近はリモート会議ばかりなので、相手の反応をいまいちうかがえないのが辛いところですね。

 

仮説思考について。

はじめに、予想できる範囲で、ストーリーラインを描いてからリサーチする

Discover出版「コンサル一年目が学ぶこと」大石哲之 

何をするにもまずは仮設を立ててから、という話です。

特に調べものをするとき、やみくもに調べるのではなく、「こういう結論になるだろう」という仮説を立ててから、それに見合うリサーチをせよ、ということ。

これは理系の修士を出ていれば、研究活動をする過程で身に着く技術ですが、たしかに大事だなと再認識しました。

特に、全く新しい分野にアサインされたときは、何を仮説にすればよいかもわからず、手当たり次第にリサーチしてしまうことがあります。そういうときは得てして効率が悪くなりがちです。

ただ、仮説ありきで調べものをすると、仮説に反する文献を(意図的かどうかによらず)捨ててしまうことがあるので、自然科学に携わる人間としては注意が必要だなと思いました。

 

SNSや情報ソースに接するときの話。

常に自分の意見をもって情報にあたる。

正解にこだわらず、考え続ける

Discover出版「コンサル一年目が学ぶこと」大石哲之 

ただ情報にあたっても学びが無いので、まず自分の意見ありきで情報にあたること。自分の意見は間違っていてもよい。

すごく金言だなと思いました。メディアリテラシーの本質だなと思いました。

例えば、情報ソースとしてテレビしか見ない高齢層は、自分の意見なくテレビの主張にあたるので、そのまま正しい情報であると理解しがちだと思います。

自分を意見を持ってから情報にあたれば、おかしいものはおかしいと思うし、「自分の意見がおかしいのが、この情報がおかしいのか?」という思考が生まれます。これが生まれないで情報に当たるのは危険。

ただ、とは言っても、世界は広いので、あらかじめ自分が意見をもてている世界は、世界のほんの一部分だけです。

僕たちは毎日、新しい世界と接しながら、その都度自分の意見を形成しないといけないから大変だなと思います。

例えば最近では、ウクライナという国について僕は全く意見を持っていませんでした。昨今、自分なりに地政学的背景を調べて、ようやく意見を持てるようになりました。

 

資料作成の話。

外資系コンサル、外資系金融ならみんなやっている、パワポとエクセルの小ワザを軽視してはいけない

Discover出版「コンサル一年目が学ぶこと」大石哲之 

コンサルはパワポ仕事がめちゃくちゃ多いので、ショートカットを使いこなしているとのこと。

おおむね自分でも使っているショートカットばかりでしたが、1点参考になったのは、「図は使い回しができる形態で描く。図形の上に文字ボックスを載せるのはNG。図形内部に文字を入れる」という考えです。

確かにその通りだなと思いました。無駄にデザイン重視で、箱と文字を別々に作るよりも、箱の中に文字を描いたほうがいいです。

資料の使いまわしって、けっこうやりますからね。

 

課題管理表を作る方策について。

1つは、担当者です。誰がやるのか?必ず決めてください。

2つ目は、期限です。いつまでに終わらせるのか?

3つ目は、方向性です。その課題を解決するために、どう取り組むのか?

Discover出版「コンサル一年目が学ぶこと」大石哲之 

すごく大事だなぁと思いました。

Redmineのようなチケット管理ツールを使えるならまだマシかもですが、実際の仕事では、ミーティング中にパパっとアクションアイテムをまとめて、あとは各自よろしく、というケースが多いと思います。

僕もテーマリーダーとしてメンバーに指示を出さないといけない立場になってきたので、上記3つは徹底しようと思いました。

仕事を振るとき、つい「この人は忙しいのかな」とか考えてしまいますが、強い意志を持って、まずタスクを具体的な期限付きで投げるのが大事ですよね。結果的にその方がメンバーもやりやすいと思います。

よくマネージャーは「マネージャーとして別の人格を持て」と言われますが、僕はまだそこまではいけていないですが、仕事を振るときは感情を殺そうと思います。

 

クライアントへのコミットメントについて。

方法は問わない。人の手を借りてでも、約束を果たすことを最優先する

Discover出版「コンサル一年目が学ぶこと」大石哲之 

社会人として大事な観点だなと思いました。

大事なのは顧客の利益なので、方法は問わない。特に、「自分でやったのか、手伝ってもらったのか」というのは、担当者にとっては重要ですが、顧客にとってはどうでもいい。ここに無駄に固執するのはもったいない。

どうせ自分一人でできる仕事量には限りがあるので、アウトプットドリブンで仕事をするのが良いと思います。

 

コミットメント力(約束したことを必ずやり遂げてくること)力を高める方法について。

①仕事内容に納得していること

②コミットメントが高い組織にいること

Discover出版「コンサル一年目が学ぶこと」大石哲之 

金言すぎました。

①②どちらも経験がありました。どうしても納得できない仕事をアサインされたときとか、周りの人の意識が大変低いときとか。

つまり、自分ではどうしようもない外的要因がコミットメントを左右するんだなと思いました。外的要因にどうしても我慢ならん場合は、自分が異動するしかない。

 

仕事の師匠について。

若いうちは、どのような仕事をするかより、誰と仕事をするかの方が大事です。

Discover出版「コンサル一年目が学ぶこと」大石哲之 

これも金言でした。

特に社会人1、2年目の上司から受ける影響は絶大だと思っています。当時の上司の仕事のやり方が、自分の仕事のベースになっている気がします。

なので、最初につけるメンターは本当に大事だと思います。

僕が不幸だなと思うのは、すごくブラックな働き方をする(でもアウトプットは多い)エースをメンターに着けるケースです。

その新人は、同じように、ブラックな働き方をしてアウトプットを出す人になるでしょう。それが良いのか悪いのか、僕には分かりません。

 

部下のフォロワーシップについて。

一年目の新人にできることは、この2人目の男に相当します。自らが新しい提案を創り出すような実力はまだなくても、リーダーを賞賛し盛り立てて、仲間に加わることは自主的にできるはずです。

ムーブメントは、リーダー一人から生まれるものではありません、リーダーと同じくらいに、最初のフォロワーも大事なのです。

Discover出版「コンサル一年目が学ぶこと」大石哲之 

すごくよく分かります。

部下がイエスマンや、ただタスクをこなすだけだったりすると、仕事が進まない。進まないというか、自分の想定範囲内のアウトプットしか出せません。

部下が賛同してくれて、あれこれ意見してくれる関係になったときに初めて、チームのシナジー効果が生まれると思いました。

会社は階層構造なので、自分が部下になるときも、リーダーになるときもあります。

部下になるときは、率先して「フォロワー」になるよう意識しようと思いました。

 

 

以上、「コンサル一年目が学ぶこと」を読んで、心に残った項目をまとめました。

コンサルに限らず、あらゆる業種において金言となるソフトスキルが詰まった名著でした。社会人2~3年目で、ある程度経験を積んだ後に読むと、内容をよく吸収できるなと思いました。

 

みなさんも是非読んでみてください。

ではでは。